| インドネシア・バリ島での摩訶不思議体験談&失敗談&バカ話 |
バリの何それ?! 第70話 2006.02.28発行 |
| バリ人は事故らない?! 〜そういう仕組み〜 |
バリ島には、乱暴運転や整備不良車、割り込みバイクも多いし、“ガン”と
呼ばれる道幅が車の横サイズぎりぎりの小道も多い。外国人(特に観光者)
は道に不慣れというだけで、バリ人だって交通事故に遭う確率は多いだろう。
幸い(?!)happyは、無実の罪で警察官に罰金をとられたり、
車の運転中にギアノブがすっぽ抜けたり、バイクのマフラーでやけど
を負ったりしたことはあるが、バリで交通事故に遭ったことはまだない。
そういえば去年、ギャニャールのナイトマーケットで夕飯を食べて、
ウブドのコス(家)に帰る途中、もう夜も遅いというのに、いつもなら
犬しか歩いていないような寂しいガンの交差点に人だかりができていた。
人だかりの真ん中には、ぐったりした女の子と、見るも無残に壊れたバイクが
2台横たわっている。どうやら出会い頭にバイク同士で衝突したらしい。両者と
も2人乗りだったが、他の3人には怪我はない。女の子1人が血を流している。
(あ、この女の子は…!)その服装と茶髪には見覚えがあった。
話したことはないが、ご近所さんなので知っている顔だ。…というよりも、
この界隈ではもの凄く目立つ子である。バリ人の女の子で茶髪はこの子以外
にはまず見かけない。その上、いつもノースリーブのミニワンピースで、化粧も派手。
当然、大人たちの間では評判が良くない。カワイイ子なので
やっかみもあったのだろう。若い女の子の間でも「○○君は彼女に
もて遊ばれている」とか「二股かけてる」とか変に噂されていた。
その後、彼女はこの事故のせいで下半身不随になってしまった。
今もなお…。
そしていつの間にか、彼女の足が動かなくなったのは、事故ではなくブラックマジック
のせいだということになってしまった。「彼女にボーイフレンドを奪われた誰々が
バリアン(注参照)に頼んで黒魔術をかけた」やら、「彼女にふられた誰々が
マンクー(注参照)に頼んで呪いをかけた」やら、恐ろしい噂は絶えない。
そういう仕組みか…。
バリ人の交通事故者数は日々塗り替えられているのだ。黒い闇に……。
注…「バリアン」,「マンクー」ともバリの祈祷(奇術・占い)師。冠婚葬祭にはなくてはならない人物であり、
村の医者や裁判官のような役割をする人もいる。呪いを解いたりかけたり、白と黒(右と左)の魔術を使う超人。