バリの何それ?!第73話2006.08.03発行

バリ島で家を建てたい・2〜騙されてるに決まってる〜

インドネシア・バリ島での摩訶不思議体験談&失敗談&バカ話

『バリ島で家を建てたい』への反響が結構良かったので、調子に乗って●第2弾●を…。

2回目のバリ島爆弾テロ事件があってからというもの、恐怖感を覚え、めっきり
近づかないようにしている街“クタ”。しかし、仕事の関係上、どうしてもクタで
2〜3泊せざるを得ないときがある。そんな時は、いつものロスメン(注参照)へ…。

私が常宿にしているロスメンの客層は様々なのだが、どちらかというと、
私のような短期宿泊者は少なく、クタビーチの波の魅力に取り憑かれ、そこに
定住してしまったサーファーや、地元でなんらかの商売をしている長期滞在者が多い。
だから、いつ訪れてもだいたい同じ顔ぶれがそこにあり、他のロスメンよりは安心できる。

その同じ顔ぶれの中に、無愛想なアメリカ人男性(推定40歳)がいる。
いつ見ても彼は、部屋の前のテラスでバンブー椅子に腰掛け、コーヒーを
飲みながらボーっと庭を眺めている。彼にはジャワ人の奥さんがいて、彼女が
洗濯物を干していたり、テラスの掃き掃除をしていたりするのを時々見かける。

 

ある日、いつもは「hello」しか言わない彼が、「聞きたいことがある」
と話しかけてきた。話しかけられたはいいが、私は英語が全然解ら
ないので、ロスメンスタッフの女の子に間に入ってもらって話を聞く。

彼の「聞きたいこと」とは、現在建築中の“家”のことであった。
着工から既に4年経つのに、まだ家が完成しないのだという。

彼は、ロスメン住人の一人から、私が家を持っているという話を聞き、
バリではどのくらいで家が建つものなのか?ということを知りたかったらしい。
しかし残念ながら、私が買った家は新築ではなく中古だったし、その家も
もう手放してしまったので、あまり参考になる話はしてあげられなかった。

ただ、バリ島で家を建てるには、トッカン(職人)との相性や契約方法、
そして依頼主が外国人の場合、出すお金(賃金)によって、完成スピードや
完成度は随分異なるものだ。これは、いろいろな人の家を見てそう思った。

それにしても、4年かかってまだ完成しないというのは遅すぎる。
バリ島のトッカンの動きが鈍いとはいえ、普通の3LDKの2階建てである。場所も
クタ内なので、資材を運ぶにも特に困らないし、お金も現金で前払いしたという…。
建築屋が悪徳というわけでもなさそうだ。(彼は週1回工事の様子を見に行っているらしい。)
私は、彼がいつも無愛想な理由が分かった。無愛想なのではなく、家が
なかなか完成しないことに、いつもヤキモキしているせいだったのだ。

バリ島での住宅建築の様子

ロスメンスタッフに言わせれば、家の名義は奥さんで、家の工事をしている
トッカンの中には、その奥さんの親族(あるいは親しい友人)がいて、建設資金は
既に、ジャワ島の家族に送金してしまっているのだろう…と。
そして、普通なら、建築詐欺をしたらとっとと本島へ逃げ帰ってしまうところなのだが、
いまだに一緒に暮らしているのは、建築資材が値上がりしたとか、土地の税金を払わ
ないといけないとかの理由をつけて、ときどきお金を巻き上げているのだろう…と。

全てはロスメンスタッフの憶測だが、私も思う…90%は当たっているだろう。

私がそのアメリカ人男性にアドバイスしてあげられるとしたら、まずは一つ。
「ジャワ語とまではいかなくても、インドネシア語を勉強しよう」ということ。
4年も経ってるのに、未だに完成しない家にも問題はあるが、
4年以上もバリに住んでいるのに、未だにインドネシア語が話せない、
聞き取りもできないという彼にも問題があるような気がする…。

 

*注…「ロスメン」とは日本でいう民宿みたいなもの。
家族経営のロスメンからスタッフを雇うほどのロスメンまでいろいろあるが、
happy独自の基準としては、1泊Rp100,000以下で朝食・シャワー付きならロスメンとする。