バリの何それ?!第31話2003.03.08発行

おそるべしバリ菌@〜医者にかかるのも一苦労〜

インドネシア・バリ島での摩訶不思議体験談&失敗談&バカ話

子供の頃テレビで見た忘れられない光景…。

薄暗い蛙の鳴き声が響き渡る中、オレンジ色に燃える焚き火の横で、真っ白な服に真っ白
な帽子、真っ白な長いヒゲを生やした真っ黒なしわくちゃ顔のおじいさんが、あおむけに
寝かせた上半身裸の男性の腹に手を当てると、その手が腹の肉にめり込んでいく。
そして腹の中から釘のような金属を1本2本…と取り出す。最後に手で腹をなでると、
さっきまで腹痛で苦しんでいた男性は、何事もなかったかのように起き上がる。そして、
手を突っ込んだ穴があったはずの腹はつるんとキレイ。傷どころか血の一滴もにじんでいない。

小学生のhappyにとってはなんだか恐ろしい、しかし、心惹かれる不思議な光景だった。
それがバリ島の“バリアン”という人物による祈祷治療だと知ったのは、つい最近のことである。

 

今回、happyが腹痛になった時、当然のように周囲のバリ人は
「バリアンに祈祷してもらうべきだ。」と言った。

バリ島は今や一大観光地。街には大きなスーパーマーケットや
ファーストフード店があり、若者は携帯電話を片手に歩いているというのに
田舎ではいまだに病気になったら“病院ではなくまずバリアン”な風潮がある。

バリアンの力を疑うわけではないが、この腹の痛さは尋常ではない。
緊急を要するというのに、3日3晩もヘンなお経は聞いていられない。
それに、自分の腹からクギやらナベやら自転車やらが出てくるのも
できれば見たくない。ここは一つ、病院で医者と名の付く人に
診てもらいたいと思うのが、通常の日本人であろう。

そこで町の病院へ行く。即診「シンガポールか日本に行って下さい。」ときた。
happyがそんなに悪い病気なのか?と聞いたら、「今、レントゲンの機械が
故障中なんです。」だそうだ…。そんな病院はこちらから願い下げることにする。

何だか普通の腹痛ではないような気がしてきたので、痛さに絶えつつも普通に
飛行機で帰国した。日本に帰って来たはいいが、保険がナイ!半分死にかけ状態
で市役所に行き、住民票をつくり、やっと国民保険証を手にすることが出来た。
そんなこんなで、ようやく検査→緊急手術→入院と相成った。

 

術後、ドクターが「日本で手術できてよかったね。」と声をかけてくれた。
その後、「日本には“急がばまわれ”って言葉があってね…」と説明された時は、
「私、純日本人なんですけど…」とツッコミたい気持ちだった。
そして、まわり過ぎるほどまわってこの病院にやって来たことも…。

 

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