バリの何それ?!第03話2001.11.09発行

インチキ祈祷師現る!〜人はいつ死ぬか?〜

インドネシア・バリ島での摩訶不思議体験談&失敗談&バカ話

バリ島にはバリアン(注参照)とよばれる占いの先生が数多くいらっしゃる。しかし、
その力はピンキリで、当然、祈祷料も、「こんなんで本当に効くの?」というもの
であったり、「京都八坂神社の占い師さんより高いよ〜。」というものだったりする。
今回は、happyが出会った●インチキ祈祷師●のお話です。

パサール・バドゥン

ある昼下がり、パサール(市場)をぶらぶらしていたhappyに
一人のバリ人が勢いよくぶつかってきた。
(今思うと、わざとぶつかったのではないか?)
彼は流暢な日本語で「ゴメンナサイ。」と言うや否や、
(今思えば、日本語がペラペラの祈祷師というのも怪しいではないか。)
次に出てきた言葉が「アナタ クロイ デスネー。」

初対面の人間に向かっていきなり黒いとは失礼な!
…が、言われなくてもそう。当時の私は、故・鈴木その子さん
でも手の施しようがないくらい真っ黒に日焼けしていた。
すると、その男は、「ワタシハ アナタヲ シロイニ デキマス。」と言った。

???・・・・

つまり、こういうことである。
見たところ、happyはブラックマジック(黒魔術)にかかっているので、自分の
祈祷・ホワイトマジック(白魔術)でその呪いを取り去ってあげようというのだ。

私は、黒魔術にかけられた覚えはないので結構だと断ったら、
タダでお祓いしてあげると言う。(バリ島で、タダより高いものはない。)
次にhappyが、万が一、呪いがかかっていたとしても、今の生活には
何の支障もないから要らないと言うと、放っておくと命に関わると脅す。
あまりにしつこいので、だいたい本物のバリアンが昼日中、街を
ぶらついているはずがないと言ったら、男は証拠を見せようと言って
シャツをまくって、腰に巻いてある白いひもを見せた。
(そんなん証拠になるんかい?!)

あー言えばこー言う自称バリアンに最後の手段。
happyはカメラを取り出した。
大抵のバリアンは、自分の姿を写真に撮られることをとても嫌う。
神様から授かったパワーをカメラに吸い取られると思っているからだ。

カメラをインチキ祈祷師に向けたら、案の定、ヤツは逃げ出した。
しかし、逃げた理由は、カメラにパワーを吸い取られるからではあるまい。
写真に撮られるとまずい、やましいところがあるからだ。

インチキ祈祷師は捨てゼリフを残して去っていった。
「アナタ イツカ シヌヨ。」

(…って、当たり前じゃん!)

 

*注…「バリアン」とはバリの祈祷(奇術・占い)師
冠婚葬祭にはなくてはならない人物であり、村の医者や裁判官のような役割をする。主にお祓いや
儀式の進行が仕事だが、呪いを解いたりかけたり、白と黒(右と左)の魔術を使うバリアンもいる。